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2008.04/14(Mon)

アニバーサリー企画第24弾! (chocoさん作品ⅩⅢ) 

           2007.12~2008.03〈NIGHT HEAD〉アニバーサリー企画



本篇の背景を簡単に説明します。(と言いますか、一回見ただけなので正しい理解かどうかは疑問でございます)
宇宙のどこかにあるロボットに支配された惑星。
広大な城の中にブリューゲル家の当主ドロッセルと執事のゲデヒトニスが住んでいます。
ドロッセルは最新型のヒューマノイドタイプ、ゲデヒトニスは旧式の重機タイプ(工事現場のクレーンとかみたいな)のロボットです。
現在、人類(レジスタンス?)と交戦中ながらも至って平和そうな二人が会話劇をします。
配役はブリューゲル家のお嬢さまドロッセルを直也、ゲデヒトニスを直人でお送りしたいと思います。



〈ファイアボール +NIGHTHEAD〉 廉価版①





「兄さん!じゃなくて、サンチョパンサ!サンチョパンサはどこだ!」
 広間に入ってきた直也は大声で使用人を呼びつける。
「なんだよ。サンチョパンサって?俺の役はゲデヒトニスだろ?」
「たぶん家来に勝手な名前をつけてるんだよ。すごくタカビーなお嬢様役だもん」
「先が思いやられるな」
 直人はため息を吐いた。
「台本通りなんだから仕方ないよ。ぼくだって好きでやってるわけじゃないんだから、もう邪魔しないでね!ええと」
 台本に従って、足を肩幅に開いて腰に手を当てる。とても偉そうだ。
「せんだって、『アーク』の軍隊が屋敷に攻め込んできた件だけど」
「ああ。死ぬかと思った」
「そうだね」
 直也は腕を組んで頷く。
「でも、ぼくは『アーク』と仲直りしたいと思うんだ。どうかな?」
「直也、本気か?!あんな奴等と」
「兄さん、台本!」
 仕方なく直人も台本を開いた。
「あー、お嬢様。ご立派になられて。『アーク』との戦争終結は今は亡き先代の悲願でございました」
「棒読みになってるよ」
 直也が注意する。
「煩い!これが限界だ」
「もう、すぐ怒るんだから。じゃあ、さっそく『アーク』との停戦協議のセッティングよろしく」
「さすがでございます、と。既に『アーク』の言葉まで学ばれましたか?」
 広間を後にしようとしていた直也は振り返った。
「なに?」
「『アーク』の言葉です。彼らの言語体系は我々とはいささか異なっております」
「初耳だね。どう違うの?まさか、ロンゴロンゴとか?」
 直人は、手に持っていた革表紙の分厚い大型本を開く。
「違う。直也こそふざけるなよな。俺だって嫌なんだ」
「はあい」
「さっさと終わらせるぞ。彼らは、我々とは違ってとても選民思想が強い。それが言葉にも影響を与えているのです」
「差別は良くないね」
 直也は首を傾げた。
「幸い、ここに御厨が収集した『アーク』の会話サンプルがあります。まず、挨拶から」
「挨拶は大事だよね」
「霧原直人。霧原直也。おまえたちは予知の世界にとって不確定要素だ」
 直也は思い切り直人の足を蹴飛ばす。
「イッテー!なにするんだよ!」
「台本を見て。蹴飛ばせって書いてあるでしょ。それに今のなに?挨拶って感じじゃないし、すごい上から目線じゃない。微妙にムカつくよ!」
「まあな。あの婆さんもタカビーじゃ負けてないからな」
 直人は直也の顔を見た。
「なに?続けてよ」
「次は日常会話だな。『人類の殆どが百匹目の猿ですよ』」
 今度は直人の足を踏みつける。
「痛!止めろよな。暴力反対!」
「だから、台本通りなの。大体、坂口の説教なんて一度で充分。二度も三度も聞いてられないよ。ちょっと、それ貸して」
 革の表紙の大型本を直人から取り上げた。
「もう少しマシなのないの?ええと」
『与えられたものだという自覚を持て』
『吸収、または、消去』
『あの時はエネルギースポットだったからね』
「なにこれ?なんで全部、見下ろしてる発言なわけ?しかも、東京タワーの特別展望台より高いところからじゃない」
「直也。今のは少しわかり辛いぞ」
 とりあえず直人の発言は無視して、直也は肩を落とした。重たい本を直人に返す。
「とにかく腹に据えかねる。『アーク』との共存は無理みたい」
「最初から諦めろよ。どう見ても可能性ゼロだぞ」
 本をめくっていた直人は紙面を叩いた。
「これなんか、どうだ?『直也さあん。来てえええん!』」
 直也のアッパーカットが直人の顎に炸裂する。天国を見た顔で直人はレアメタルの床というマットに沈んだ。(昭和のアニメをご存知の方は『あしたのジョー』風演出のスローモーションでお楽しみください)
「こんなこともあろうかと思って、ボクシングを習っといて良かった。護身術って大切だよね」
 拳を摩って顔をしかめる。素手だったので少し痛むのだ。
「前言撤回!今後も『アーク』との戦争継続を宣言する。以上!」
 直也は靴音を響かせながら広間から退場する。
「じゃあ、兄さん。後で部屋まで紅茶を持って来てよね?って聞こえてないか」
直人の再起動はエラーの大量発生による修復作業により半日を要したという。



終劇

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